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渋谷甘味倶楽部

日々是好日。今日も元気だ、ごはんが美味しい♡

ミュージカル『スリル・ミー』(田代万里生さん×新納慎也さん版)を語る05 

2011.09.27

破壊の裡に酔うことができるのか、
残虐によって青春を取り戻すことができるのか。
――アルチュール・ランボオ





本日も破壊的にあたくしを酔わせるお言葉たち&拍手喝采を頂戴しまして、
たいへん
ありがとうございます!!!!


もー……

恐れてた『スリル・ミー』語りがぜっさんロングラン状態で申し訳ない……(笑)。

3回ぐらいで終わらせる予定だった、っつーか終わると思ってたんですけど、脳裏に焼きついた田代(万里生)さん「私」×新納(慎也)さん「彼」を思い出す度に、なんでか文字打つ手が動いてしまうのだ……(遠い目)。

どんだけ『スリミ』好きだよ自分!!!(爆)


でもなんでかご好評いただいておりまして、ほんとにねえ、ありがとうございます……(笑)。

てゆーか週末に松下(洸平)くん×柿澤(勇人)くんバージョンを拝見予定なので、それまでにはおとなペア版について語りつくしておきたい所存。

したがって、なんかまだつづいてますが、なんとか今回で終わりそーなので、お時間のある豪の方のみ、お付きあいいただけると幸いです。合掌。






「火は最高!」(courtesy of 『Nothing Like a Fire』直訳(爆))とばかりに、自分たちでつけた火眺めて、『やさしい炎』(正式邦訳タイトル(笑))とかゆってるじてんで、

このひとたち、かなりおかしいよね。

っつーのがわかる田代さん「私」とニイロさん「彼」なわけですが(笑)、まあ舞台なのでそーゆー細かいことはおいといて、その後に加速するニイロさん「彼」のS的ふるまいに注目したいところです。


この『やさしい炎』後、

田代さん「私」、何の連絡もしてこないニイロさん「彼」にしびれを切らして会いに行く

→ニイロさん「彼」、優雅に部屋でニーチェの本読んでる(この時、ソファに座って足組んでる)

→「何しに来た? おまえなんか呼んでねえし」「弟に入れてもらった」「あいつ、絞め殺してやる」的やりとり

→血判状かわす

→ニイロさん「彼」の「楽しみ」につきあったんだから、今度は僕の番だ!! とか迫る田代さん「私」

とゆう流れがあるわけですが、あたくし的にたぶんやっぱここが一番の要だと思うんですよ。

タイトルの『スリル・ミー』が入ったナンバーがここではじめて出てくるし、出だしからずっと気になってたニイロさん「彼」の長いおみ足が、唯一この場面だけで組まれてる、ってゆう記憶なんですよね。


ふつーに拝見してると、もーほんとにニイロさん「彼」のドSしぐさ(つーか正しくはツンデレ)が炸裂で、

どんだけドSなんだよこいつ!!!!

とか戦慄が走るのですが、実はニイロさん「彼」の本音っつーか心の叫びが出てる気がするのです。しかもニイロさん「彼」のお声は、なーんか地がビブラート効いたかんじなので、よけーからみつくよーなSさが出るんだよなあ(笑)。

でもってメロディ的に盛り上がるせいもあるし、田代さん「私」がすげえ一途に

♪さー壊してくれええ
もっと強くもっと!!

とか歌ってるので、田代さん「私」が「彼」を求める熱情に、観客の視点はうつりがちなんですけど、それに反応するニイロさん「彼」の本音は、すっごく悲しかったってゆうか泣いてた……? とか思っちゃうんだよなー……。


……ええ、どーかしてきましたヨー(笑)。


ニイロさん「彼」が、この自分の部屋にいるシーンで、劇中唯一「足を組んでる」のは、おそらくやっぱりあたくしの思い込みなんでしょーけど(笑)、「自分の部屋にいる時だけ(しかも部屋でニーチェの本読んでる時だけ)、リラックスしてた」ことの表れな気がするんですよ。

そうした自分だけのテリトリーに、「私」がやってきた時、「弟が手を貸した」ってことに対して、もんのすごく怒りをあらわにしますよね。尋常ではないほど「弟」とゆう存在に憎しみがあるのが明確になる。

そこで観客は気づくんですよね。
ニイロさん「彼」は、おそらく「弟」にすべての愛を注いだと思われる両親の愛情に飢えてるってことに。

結局、ニイロさん「彼」がほしかったのは、本来無条件に、一身に与えられるはずの唯一無二の愛情だったと思うんですよ。

それは元来子どもが両親に与えられるのが常ですが、ニイロさん「彼」の場合、途中でぜんぶ「弟」に「かっさらわれた」のでしょう。
だから「自分だけ」を愛してくれるだれかがほしかった。


そこに、情念系の田代さん「私」が、見事ハマるわけです。
どんなひどい仕打ちをしても、なんだかんだと自分についてきてくれる田代さん「私」。
でもニイロさん「彼」自身は、「愛情をかっさらわれた」と思い込んだまま、そこで止まってしまったかわいそうな「子ども」なので、真の「情」とは何か、扱い方を知らず、ただ「かっさらわれた」怒りだけで生きてる。

こうして「怒れる子ども」になったニイロさん「彼」は、「自分だけ」を愛してるはずの「私」が、「弟」と接触しただけで、きっとはらわたが煮えくり返るっつーか、すごい悲しいだろうっていう気がするんですよ。
なんでおまえまで弟に!! みたいな嘆きとゆうか。

だからその不安を隠すために、自分から血の契約書をかわそう、って言い出したと思うんですね。

「怒れる子ども」のニイロさん「彼」は、求めてるのが「目に見えない」愛情だから、信じられるのは「目に見える」ものだけ。契約書は「目に見えるもの」だし、「情で人間同士が結びつく」事実を知らない(わからない)から、自分の「目に見える」肉体なんてどーでもいいと思ってる。そのせいで、へーきで体なんか投げ出せるし、求められればキスとかふっつーにできちゃう。
二度目のキスシーンとか、あのドSな「彼」とは思えないほどの取り乱しぶりだし(しかしここは、たいへん幻想的で美しいシーンですね)。

おそらく「愛とはそのものすべての所有を望むことである」を地でいくよーに、肉体と情のリンクしてる田代さん「私」は、ニイロさん「彼」に軽くキスされるだけで、ほんっとにうれしかったんだろうなあ。
その点、肉体と情がバラバラのニイロさん「彼」は、例えば肉料理を口に運ぶためにナイフとフォークを使うレベルの気楽さで、田代さん「私」にキスしてたんだと思います。

この温度差といったら……(涙)。


ただ、なんだかんだとニイロさん「彼」は、本気で弟を憎んでたってゆーより、きっと「弟になりたかった」んだとゆう気がするんですよね。

「好きの反対は、嫌いじゃなくて無関心」なよーに、「殺してやろう」と思うほど「弟」に並々ならぬ「関心」を寄せてたニイロさん「彼」は、ほんとはきっと「弟」をかわいいと思ったことがあったはずなんですよ。

とゆーのも、殺すターゲットの男の子を、もんのすごくやさしい声と目で誘うんですよね。

♪おいで~

って、ちゃんと10歳の子どもと同じ目線に立ってるところがすごい。視線も、態勢も。

それが作戦なのかもしれないし、「彼」自身が「子ども」だからの可能性もありますが、ふつうどんな理由でも、子どもを誘う時って、えてして大人は大人目線になりがちです。
いわゆる上から目線てゆーか(笑)、強制するってゆーか、おとなの「力」をちらつかせて、「君は子どもなんだから、おとなのゆうことわかるね?」的な形。

でもニイロさん「彼」は、すっごい自然に子どもを自分の目的地に連れて行く。一切強要しない。ただ、誘うだけ。

それはニイロさん「彼」が、まさに「うたのおにいさん」だったのを彷彿とさせますが(笑)、「弟」とゆう自分より年下のか弱いものの存在をちゃんと知ってて、たったほんの少しだけでも情をかけた経験があるから、できることだと思うんですね。

そーゆー意味で、いっつも不安抱えておびえてた「怒れる子ども」は、とっても不器用。だから、「破壊」と「残虐」でしか、己のアイデンティティを保てなかった。
そう思うと心が痛みます。

だけど、よく考えてみると、つーかかなりうがった解釈なのは百も承知ですが(笑)、あんな情念深い田代さん「私」に愛されたんだから、それはそれで幸せだったよね、と(笑)。

一生かけて、罪も死もぜんぶひっくるめて、ニイロさん「彼」は、田代さん「私」に「すべての所有を望まれた」んだもん。

きっと心のどこかでは、自分の渇望してるものをすでに手に入れてるってわかってたんだろーね。
血の契約書で「私」を縛りつけたのは、ほんとは自分を「私」に縛りつけておきたかったからな気もします。


ほんと不器用な子!!!!

なんていじらしいの!!!!(涙)


だもんでおそらく、「私」といっしょに刑務所に入ってた間は、少しは「情のなんたるか」を知ったでしょうね(笑)。

ひでえ殺人犯を擁護するつもりは皆無ですが、こんな形で「情」にしばられるのを身をもって知った「彼」は、一応は、永遠の愛情飢餓から救われたことになる。ほんっとに歪んだ形だけど。

もんのすごい妄想上等で申し上げると、最期、息を引き取る時の「彼」は、「私」のキスを思い出してたよーな気がするんですよね。そしてとても申し訳なく思ってたと思う。
「幸せな君を見てあげられなくて、ごめんね」って。


……_| ̄|○ il|!


ほんっとさいごのさいごまで

いじらしい子だったなあ……(遠い目)。










……ってやっとおわったおわった……!!!!


なっげーなっげー!!!!(爆)


ほんっとここまでお付き合いくださった豪の方々、心から御礼申し上げます……!

ありがとうございます!!

おつかれさまでした……!!!!(笑)


たしか実際の「私」ことネイサン・レオくん(どんな呼び名……)は、出所後、レントゲン技師として働いてたはずですが、「彼」が生きてたらどーなったかなあ……とか想像してしまう。

やっぱりふたりでレントゲン技師になったかな?
医療関係にいったかな?
でもまたいっしょに法律関係の勉強をやり直しただろーか??





誰一人文句を言うものもない、
誰一人同意を称えるものもないのだ。
――アルチュール・ランボオ





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